石垣市には、地区別に細かく「現状こんな問題があり、こんな街になったらいいな」という指標が書かれたマスタープランというものがあります。道路や下水道の整備、農地や緑地、景観の保全など、石垣市が行う事業はこのマスタープランに沿って実施されます。
前回は平成30年12月に一部改正されていますが、今回新たにマスタープランを策定するために市民の声を聞きたいと市内数カ所で石垣市による意見交換会が開かれました。
当協議会は11月12日に白保公民館で開かれた意見交換会で、昨年7月、観光客を対象に行った「白保の景観について」のアンケートの結果も参考に要望書を提出いたしましたので、
その内容を簡単にご紹介いたします。
①「伝統的な集落景観が失われつつある宮良・白保については、その保全・形成が望まれる。」という内容を次期にも継承してほしい。
②地域づくりのために、白保村で独自に定めている「白保村ゆらてぃく憲章」をマスタープランの地域づくりの方針に反映させてほしい。
③白保集落北から轟川までの沿岸部は、「自然+農業景観」石垣島らしさを感じさせる観光財産となっている。建築や開発に係る規制の見直しや強化を希望。
④一次産業の育成、発展のために、大規模建築物の建設や虫食い的な土地利用を規制してほしい
⑤白保のシュノーケルポイントからの海岸景観は、建築物によって魅力が損なわれることが無いように、保全が必要である。
また、このマスタープランには、土地利用の方針の特記事項として、「伝統的な集落景観が失われつつあるので、その保全・育成に努める。特に、白保においては、地域住民と話し合いながら、景観地区の指定を推進する。」と記載があるにも関わらず、
策定されてから20年、一度も住民と話合いが行われておらず、保全や育成の働きかけもないことを指摘し、早急に取り組みを意見しました。*注1
意見交換会では、白保の自治組織である公民館からも要望書が提出されました。新しい都市計画マスタープランは、今年度内に策定することを目指しているということでしたが、住民の声をしっかり受け止めた内容になることを期待します。
*注1:要望書には「マスタープラン策定10年」と記載しましたが、意見交換会でマスタープランは20年前に策定されたということが判明したため、こちらの記事には20年と表記しています。
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