2018年3月に建設開発許可を出した沖縄県ですが、じつはその際、ホテルの地下浸透排水による海への影響を心配し、懸念していることが明らかになりました。 今回開示された文章によると
・県環境部自然保護課 ・農林水産部水産課 ・八重山保健所 の3部署から、漁業者などの関係者と話し合いをするよう、意見が出されています。
●県環境部自然保護課 「サンゴ礁生態系に影響を及ぼすことがないよう十分に配慮すること」
●農林水産部水産課 「周辺での漁業活動に影響が生じることがないよう、事前に十分検討される必要。 地元漁業者との間で合意形成をもとめる」
●八重山保健所
「地下浸透排水では、排水が水脈に短絡する懸念」
ん?県はサンゴ礁に対して影響が出ることを分かっていて、心配しているってこと?
じゃあ、なぜ「開発計画には法令違反はない」と開発許可を出したんでしょうか?
もともと環境省や研究所の報告で、サンゴ礁に重大な悪影響を与える濃度基準が示されていて、充分認識はしているけれど、
沖縄県では今はまだ、地下浸透排水する際のサンゴ礁保全のための具体的な規制がないんです。
なので県の各関係部署としては、影響を懸念しつつも強制力のない「意見」として示すしかなかったんでしょうね。
県からの説明にもあったんですが、そもそも開発許可制度は(超大型開発案件を除いて)、周辺の貴重な自然環境に影響を与えるかどうかを許可の基準にしてないようです。
なので県が環境保全のために別の基準や規制を独自に定めない限り、今回のような環境に影響する恐れのある開発計画でも仕方なく開発許可が出されるということです。
これは白保に限ったことではありません。 県が早く規制基準を定めてくれないと、サンゴ礁の海を観光の売り物にしているにもかかわらず、観光のための開発によってサンゴ礁が減少してしまうという皮肉なことになってしまいます。
沖縄県もそろそろ本気で環境のこと、考えてくれないかなぁ。
目先のことじゃなく、10年先30年先の沖縄を考えて欲しいですね。
今回のこの開示された文章について、協議会は広く皆様に知っていただきたく記者会見を開きました。
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