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津波避難ビルになりうるのか?

現在、日建ハウジングが白保リゾートホテルを「津波避難ビル」指定の条件を満たすように設計者と協議していることがわかりました。


もともとこの地域は、風景計画で建物の高さの基準が13mになっています。

13mといったらアパート4階たてくらいです。

風景計画により前回4階建て約17mで開発許可を受けたのですが(この時点で少しオーバーしていますが)、今回大幅に超える約23mで一部6階建てに計画を変更するようです!!


なぜこんなにも高さを超えることができるのか?

それは津波避難ビルに指定されると、風景計画の高さ13mを超える建築物でも(できるだけ)認めることになっているからです。


しかし、本当にこのホテルの建物が白保住民の津波避難ビルになるでしょうか。

最も近い白保集落の中心から建築物の出入り口まで海岸線に並行しながら約 1 ㎞もあり、また国道より建築物の出入り口の方が約5mも低く、さらに国道より海に近い場所にあります。

このホテル建設予定地の周辺半径500mには住民はいません。

津波から避難するには、まずは山の方へ逃げるというのが、集落の常識です。

国道からわざわざ海に向かって、しかも今いる国道より5m以上低い場所に降りていかなければならない…そんなところへ津波が来ている時に行きますか?

全くもってこの建物は津波避難ビルに不向きです!

そんな建物を津波避難ビルに指定していいものでしょうか?

津波避難については、観光客の避難も考える必要があります。

でもそれは、慣れない土地で津波警報が出て、どこに逃げていいかわからないときに、周囲の津波避難ビルにすぐ避難また誘導するために、市が協定を結んでこのビルですよっと指定するものです。

周囲の観光客の為になるかもしれませんが、この建物周辺500mには観光客が立ち入る場所はなく、いるとしたらたいてい1㎞離れた集落内なのです。

そもそもその建物に宿泊している観光客や働いている従業員のために指定する制度ではありません。


法令や条例を巧みに使って、いかに高い建物が建てられるかを考えているだけとしか思えません。。

そこで、石垣市と沖縄県に、このような不向きな建物にむやみに津波避難ビル指定をしないでいただくよう要望書を提出しました。



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